【読書感想】鳥居竜蔵全集 第5巻

★はじめに★


鳥居龍蔵氏という方を、ご存知でしょうか?人類学者・考古学者・民俗学者です。

実際に現地へ赴いて、非常に細かい調査と記録を、後世に残して下さった方です。

私が誕生する何十年も前に亡くなられていました。

鳥居龍蔵氏ほど、千島アイヌについて細かく研究された方は、いないのではないでしょうか。



★あらすじ★


人類学研究として、台湾原住民・東蒙古原住民・満州族・千島アイヌから日本人の起源について...

実際に会いに行き、非常に細かく調査した上で、考察そして記録した貴重な内容が記されています。


★私の感想★


現在では遺伝学の発展により、これまで知れなかった人間の情報が、得られるようになりました。

しかし、鳥居龍蔵氏が生きた時代には、当然ですが、まだまだです。

...なのにも関わらず...

こちらの本には、既に『アイヌに関する遺伝的な情報が的確に表現』され、記されていました!

そのため、非常に驚いたのと同時に、鳥居龍蔵氏の研究レベルの高さに、感銘を受けました。

人類学のみ・考古学のみ・民俗学のみではない、広範な正しい知識ある学者だったからでしょう。

私が遺伝子検査で知れた内容を、私が誕生する何十年も前に、解明していたかのような内容でした。


こちらの本から、新たに得られた千島アイヌに関する情報の中で、最も印象的だったのは3つです。

1つは『自称』について。アイヌは元は「カイ」と自称していたと聞きますが、本当は違いました。

もう1つは『千島アイヌの混血』について。やはり、いくつかの北方民族と混じっていたようです。

※遺伝学的に、オホーツク人が混じっている事実が分かったのは、近年です。なのに鳥居龍蔵氏は、とっくの昔に、その事実を自分の研究結果から知っていたわけです。凄過ぎですよね。

最後の1つは『インドネシア方面から渡ってきた人々』について。これは初めて知った内容でした。

※ネタバレになってしまうので、ハッキリとは記せませんが、エミシに繋がると言われている人々。


★おわりに★


『鳥居竜蔵全集 第7巻』にも、千島アイヌについての内容が、記されているようです。

後で読んだら、また感想記事を残そうと思います。

ちなみに、私の過去の明晰夢では『エミシには粛慎も混ざる』と、教えられていました。

※私はエミシの祖=アイヌの祖=千島アイヌ。真正アイヌ=真正エミシと考えています。

アイヌに混ざるオホーツク人について、確証はないものの、確かに粛慎説はあるようです。


こちら→『オホーツク文化~Wikipedia』


こちら→『粛慎(日本)~Wikipedia』